
調査対象海岸施設前における乗降車場所は、図6−1−16に示すように全く配慮されておらず、「障害者専用の乗降車スペース」も、マリーナが2ヵ所(25.0%)、海水浴場が1ヵ所(6.3%)と非常に低い値を示している。
調査対象海岸施設前における乗降車場所付近の利便施設の設置状況を図6−1−17に示す。「公衆電話」が設置されている海岸施設は、マリーナが6ヵ所(75.0%)、海水浴場が8ヵ所(50.0%)であるが、「障害者用の電話ボックス」が設置されている海岸施設は、マリーナの1ヵ所のみであった。また、「自動販売機」はマリーナが6ヵ所(75.0%)、海水浴場が14ヵ所(87.5%)で設置されているが、誰でもすぐに水分補給できる「水飲み場」の設置は、マリーナ、海水浴場ともに2ヵ所(マリーナ25.0%、海水浴場12.5%)のみであった。ただ、この水飲み場は全て「高さ70〜80?程度」であり、車椅子での利用が可能である。自動販売機も海水浴場の4ヵ所以外は「コイン投入口の高さ125?」であり、車椅子での利用が可能であった。また、「公衆トイレ」は、マリーナが4ヵ所(50.0%)、海水浴場が15ヵ所(93.8%)で設置されている。
乗降車場所付近に設置されている公衆トイレのバリアフリー度合を図6−1−18に示す。「障害者用トイレ」が設置されている公衆トイレはマリーナ4ヵ所(50.0%)、海水浴場7ヵ所(43.8%)と、ともに約半数である。マリーナは、障害者用トイレが設置されている4ヵ所全部に「障害者用洗面台」や「障害者用鏡」も設置されているが、海水浴場では、障害者用トイレが設置されていても障害者用洗面台や障害者用鏡が設置されていない場合もある。また、「トイレの入口にスロープ」が設置されているトイレは海水浴場の5ヵ所(31.3%)であるが、3ヵ所がスロープの「勾配が1/12以下」「有効幅員が135cm以上」を満たしており、そのうち2ヵ所のスロープには「高さ80〜85?の手すり」が設置されていた。このことから、移動障害者のために配慮されているスロープは約半数であることが分かる。
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